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社会医療法人財団慈泉会
相澤病院
〒390-8510
長野県松本市本庄2-5-1
TEL:0263-33-8600
FAX:0263-32-6763
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心不全について

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平成28年度データ

入院患者数

心不全の検査・治療で入院した患者数260人

年齢構成

~59歳6人
60~69歳22人
70~79歳33人
80~89歳118人
90歳~81人
心不全で入院した患者の平均年齢84.0歳

平均在院日数

心不全で入院した患者の平均在院日数19.1日
当院に入院した患者の平均在院日数12.8日
  • 入院中に他疾患の治療や合併症などで入院期間が長くなった患者さんは除いて集計しています。この後の在院日数の分布・年齢別平均在院日数についても同様です。

心不全で入院した患者の在院日数の分布

~9日39人
10~19日115人
20~29日64人
30~39日24人
40~49日11人
50~59日4人

心不全で入院した患者の年齢ごとの平均在院日数

~59歳12.8日
60~69歳14.3日
70~79歳19.5日
80~89歳18.5日
90歳~21.6日
心不全で入院した患者の平均在院日数19.1日

高齢の患者さんは入院が長くなる傾向があります。

退院状況

自宅へ退院149人
他病院へ転院※152人
その他(介護施設への入所等)30人
死亡退院※229人
  • 転院とは、他病院で引き続き入院する場合です。
  • 死因の内訳は、心不全17人、弁膜症3人、心筋梗塞2人、消化管出血2人、その他の疾患5人となっています。

  • 掲載した統計は、DPCデータを用いたものです。DPCデータは、入院中の「最も医療資源を投入した傷病名」による統計です。

心不全とは

心臓は収縮することで動脈へ血液を送り出し、拡張することで静脈から血液を受け入れ、これを繰り返すことで全身に血液を送るポンプの働きをしています。心不全とは心臓のポンプ機能が低下して、身体全体が必要とする血液を十分に送り出せなくなった状態のことで、さまざまな心臓の疾患がもとになり、心不全症状が現れます。症状には、心臓が送り出す血液量が減少して起こる症状(疲労感、手足の冷感など)と、血液が心臓に戻りにくくなって、流れが滞ることにより起こる症状(息切れ、むくみ、就寝中の呼吸困難など)があります。

心不全の種類

心不全が起きた経過により、急性心不全と慢性心不全に分類されます。

急性心不全

心臓やその働きに異常が生じて、急速に心臓のポンプ機能が低下して起こる心不全です。慢性心不全の急性増悪や、心筋梗塞、不安定狭心症、高血圧症、不整脈の急性発症などが原因で起こります。

慢性心不全

心臓のポンプ機能が慢性的に低下して、身体全体が必要とする血液量を送り出せない状態になり、肺や全身に血液が滞って、心不全の症状が起こります。心臓の筋肉(心筋)の障害や、心臓の機能に影響する種々のホルモンのバランスなどが関連しています。

また、心臓の機能低下が心臓の左右どちらで起こっているかを基準に分類することもあります。

左心不全

左心(心臓の左側)は、右心から肺へ送り出された血液が再び心臓に戻ってくる場所です。そして、肺から戻ってきた血液は左心から全身に送り出されます。この左心の機能低下による心不全を、左心不全といいます。左心不全では肺に血液が溜まり(肺うっ血)、やがて肺が水浸しの状態(肺水腫)になるため、呼吸困難になります。また、全身に送り出される血液が少なくなることにより、疲れやすくなったり、手足が冷えたりします。

右心不全

右心(心臓の右側)は、全身をめぐった血液が戻ってくる場所です。そして、戻ってきた血液は右心から肺へ送り出されます。この右心の機能低下による心不全を、右心不全といいます。心臓から肺へしっかりと血液を送り出すことができないため、心臓に戻ってくる血液を受け入れることができなくなり、静脈に血液が溜まってしまいます。そのため、下肢や顔面などがむくんだり、肝臓が腫れたり(うっ血肝)、お腹に水が溜まったりします。右心不全の多くは、左心不全に引き続いて生じます。

うっ血とは

うっ血とは、身体をめぐった血液(静脈血)の流れが滞って、臓器や手足などに溜まっている状態です。心不全によってうっ血が起こっている状態がうっ血性心不全で、右心不全では全身にうっ血が生じ、左心不全では肺にうっ血が生じます。

診断までの検査

心電図検査

心機能についての基本的な検査です。心臓の筋肉の異常や不整脈の有無などの確認を行います。

胸部レントゲン検査

心臓の大きさや血管の太さ、肺の様子などを確認します。

心臓超音波検査

体表面から超音波をあて、心臓の動きや壁の厚さ、心臓内部での血液の流れなどを観察します。

心臓カテーテル検査

太ももの付け根や、手首または肘の血管を通して、細い管(カテーテル)を心臓や冠動脈に挿入して造影剤を注入し、心臓の動きや冠動脈の状態をX線で撮影します。また、心臓内部の圧力や心臓が送り出す血液の量など、心臓の機能を測ることができます。

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心不全の治療

急性心不全(慢性心不全の急性増悪を含む)の治療

心臓の負荷を軽減して、心臓が送り出す血液量が増えるように治療を進めます。

原疾患の治療

急性心筋梗塞や不安定狭心症に伴う急性心不全の場合には、カテーテル治療やバイパス手術などを行なうこともあります。

薬剤療法

利尿剤や血管拡張薬により、心臓の負荷を軽減します。血圧が低下してショック状態(心原性ショック)の時には強心剤を併用することもあります。

安静

心臓の負担を軽減させます。

慢性心不全の治療

心不全の症状を軽減して、生活の質を向上させることと、予後(どれだけ長く生きられるか)の改善を目指すことが治療の目標です。

薬剤療法

利尿剤や血管拡張薬、ベータ遮断薬などを用いますが、お薬の種類や量は、主治医と相談しながら決めていきます。自分の判断でお薬を中断すると、症状が悪化する場合があります。

運動制限

心臓に負担がかかり過ぎないようにします。ただし、治療を行ない、状態の安定した慢性心不全の場合には、適度な運動が、日常生活の中で起こる心不全の症状を改善します。

食事療法

塩分摂取制限と水分摂取制限を行います。塩分はむくみの原因となるので、1日あたりの摂取量は7g以下に控えます。水分は尿量に対応した摂取を心がけます。

心不全の治療で用いるお薬の種類

利尿剤
体内の余分な水分を尿として体外に出し、血液のうっ帯による症状を軽減します。
血管拡張薬
①末梢血管を拡張することにより血液を流れやすくして、心臓が血液を送り出すときに必要となる力を減少させるもの、②静脈を拡張させることによって、心臓に戻ってくる血液による負荷を軽減させるもの、③その両方の作用を併せ持つもの、があります。
ベータ遮断薬
心不全に伴って過剰になった交感神経の働きを抑え、心臓の負担を軽減します。
強心剤
心臓のポンプ機能を増強して、送り出す血液量を増やします。

両心室ペースメーカー植え込み術

心臓の血液を送り出す部屋(心室)の動きのタイミングが左右でずれて、非効率的な運動になっている時の治療方法です。左右の心室に電気刺激を加えて、動きを修正するペースメーカーを植え込みます。

標準的な入院スケジュール

当院では治療や検査を進める標準的なスケジュール表をあらかじめ作成しています。スケジュールに沿った治療、検査を行うことで、治療内容や安全性を一定に保つことができます。(緊急入院や合併症のある場合などは、個別にスケジュールを立てることがあります。)心不全は、重症度や原因となる疾患などにより、治療や検査の内容、入院期間が大きく変わります。そのため、個別にスケジュールを立てることが多くなります。当院では、心不全の検査に対応するスケジュール表等があり、主な内容は以下のとおりです。

検査

  • 心臓カテーテル検査(1泊2日)

心臓カテーテル検査(橈骨動脈から)(1泊2日)

  • 2日間の入院で、入院日の午後に、手首の血管からカテーテルを挿入して検査を行なう場合のスケジュール表です。入院日と退院日は、状態により変わります。
  • 掲載されている「入院スケジュール」等は、平成29年9月30日現在のものです。内容は変更となる可能性があります。