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社会医療法人財団慈泉会
相澤病院
〒390-8510
長野県松本市本庄2-5-1
TEL:0263-33-8600
FAX:0263-32-6763
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診療のご案内 手術について

脊椎固定術について

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平成28年度データ

入院治療患者数

脊椎固定術を施行した患者数15人
(そのうち骨折や脊髄損傷等の外傷性疾患※1で手術を施行した患者数)8人
(そのうち脊椎すべり症や椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症等の変性疾患※2で手術を施行した患者数)4人
(そのうち骨腫瘍で手術を施行した患者数)3人
  • 脊椎固定術の適応となる疾患はいくつかあり、それぞれ術前・術後の状態や、治療の内容、在院日数が異なります。
  • 外傷性疾患とは、交通事故や転倒・転落等による外的要因による組織または臓器の損傷をさします。
  • 変性疾患とは、加齢による脊椎や椎間板・脊髄の変形による疾患をさします。

年齢構成

全体外傷性疾患での手術変性疾患での手術骨腫瘍での手術
~29歳1人1人0人0人
30~39歳3人2人1人0人
40~49歳0人0人0人0人
50~59歳1人1人0人0人
60~69歳5人2人1人2人
70~79歳4人1人2人1人
80~89歳1人1人0人0人
脊椎固定術を施行した患者の平均年齢60.1歳53.9歳64.8歳70.3歳

全体

外傷性疾患

変性疾患

骨腫瘍

手術ごとの疾患件数

全体外傷性疾患での手術変性疾患での手術骨腫瘍での手術
脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術
(前方椎体固定)
1人1人0人0人
脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術
(後方又は後側方固定)
11人6人2人3人
脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術
(後方椎体固定)
3人1人2人0人

手術ごとの平均在院日数

全体外傷性疾患での手術変性疾患での手術骨腫瘍での手術
脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術
(前方椎体固定)
31.0日31.0日
脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術
(後方又は後側方固定)
26.3日20.8日24.0日37.0日
脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術
(後方椎体固定)
11.1日11.0日
  • 入院中に脊椎固定術を施行した患者さんから、他疾患の治療のためなどで、入院期間が長くなった患者さんを除いて集計しています。
    (疾患ごとの平均在院日数、在院日数の分布、年齢ごとの平均在院日数についても同様です。)

疾患ごとの平均在院日数

全体外傷性疾患での手術変性疾患での手術骨腫瘍での手術
脊椎固定術を施行した患者の平均在院日数24.3日22.5日17.5日37.0日
入院してから手術までの平均在院日数6.5日7.0日3.8日9.3日
手術してから退院までの平均在院日数16.8日14.5日12.8日26.7日
当院に入院した患者の平均在院日数12.8日

脊椎固定術を施行した患者の在院日数の分布

全体外傷性疾患での手術変性疾患での手術骨腫瘍での手術
~9日1人1人
10日~19日5人3人2人
20日~29日1人1人
30日~39日4人2人2人
40日~49日2人1人1人

全体

外傷性疾患

変性疾患

骨腫瘍

年齢ごとの平均在院日数

全体外傷性疾患での手術変性疾患での手術脳腫瘍での手術
予定
入院
緊急
入院
予定
入院
緊急
入院
予定
入院
緊急
入院
予定
入院
緊急
入院
~29歳19.0日19.0日
30~39歳8.0日17.0日17.0日8.0日
40~49歳
50~59歳
60~69歳40.0日36.7日30.0日40.0日40.0日
70~79歳11.0日26.0日21.0日11.0日31.0日
80~89歳31.0日31.0日
脊椎固定術で
入院した患者の
平均在院日数
17.5日27.3日22.5日17.5日37.0日

  • 予定入院とは、入院することが事前に決定していた入院をさします。
  • 緊急入院とは、予定入院以外の急に入院することが決定した入院をさします。

退院状況

全体外傷性疾患での手術変性疾患での手術骨腫瘍での手術
自宅へ退院10人5人3人2人
他病院へ転院5人3人1人1人
  • 転院とは、他病院で引き続き入院する場合です。
  • 回復期リハビリテーション病棟に入院された患者さんを含みます。

全体

外傷性疾患

変性疾患

骨腫瘍

  • 掲載した統計は、DPCデータを用いたものです。

適応となる疾患

脊椎分離症
脊椎椎骨が重労働やスポーツなどにより疲労骨折を生じ、椎弓の部分で分離している状態。
脊椎すべり症
脊椎分離症や加齢による椎間板や椎間関節の変性により、脊椎がずれてしまっている状態。
脊椎骨折
怪我などによる椎骨の骨折や脱臼のため、脊椎がグラグラして不安定な状態。
その他
椎間板炎、脊椎の腫瘍、脊椎カリエスなど。

脊椎固定術とは

脊椎固定術は、上下の椎骨をプレートやスクリュー、ロッド、スペーサーと呼ばれる固定用の器具を用いて固定し、脊椎を安定させる手術です。併せて、自家骨移植(手術中に削った椎骨や、骨盤から採取した骨を、椎骨に移植します)を行い、最終的には器具だけではなく、自分の骨でも固定されるようにします。また、脊柱管内を通る脊髄や神経(神経根)が圧迫されて、麻痺やしびれ、痛みなどがある場合には、同時に圧迫をゆるめる手術(除圧)を行ないます。

脊椎固定術には、主に背部から行なう方法と、側腹部から行なう方法があり、以下のような種類があります。

治療日程の概要をみる

後方椎体固定

主に腰椎すべり症や分離症に対して行ないます。まず、背部から椎骨に達して、椎弓や椎間関節を切除します。そこから椎間板や黄色靭帯の切除などを行い、脊柱管内の圧迫をゆるめます。その後、椎体間の高さを保つために、スペーサーを挿入し、自家骨移植や椎骨の固定を行ないます。

前方椎体固定

主に腰椎破裂骨折に対して行ないます。まず、側腹部から椎骨へ達し、椎間板や椎体を切除します。できた隙間には自家骨移植を行ない、その後、固定用の器具で固定します。

後方または後側方固定

背部から椎骨へ達し、椎弓を切除して圧迫をゆるめます。その脇に自家骨移植を行ない、固定用の器具で椎骨を固定します。

手術の特徴

  • 脊椎分離症や脊椎すべり症、脊椎骨折などは、内服や注射、リハビリで症状を緩和することもできますが(保存療法)、神経麻痺や歩行障害などの強い症状がある場合には手術を行なうか検討します。
  • 手術を行なうことによって、症状の7~8割が改善します。逆にいうと、2~3割の症状が残ります。特に、腰痛や下肢のしびれは残りやすい症状です。また、手術による効果には個人差があります。
  • 手術は全身麻酔をして行ないます。
  • 骨移植は、自家骨移植のほかに人工骨移植を行なうこともあります。移植した骨がつながるまで、3~6ヶ月ほどかかります。

予期される合併症

血栓症、肺梗塞
手術の前後にベッド上で安静にしすぎると起こる可能性があります。(当院では、痛みの程度に応じて、手術前や手術後早期からリハビリを行なっています。)
術後感染症
手術後は感染予防に抗生剤の点滴や内服を行ないますが、手術創に細菌が感染することがあります。
排尿障害
手術中に神経に触れる事によって、まれに排尿をコントロールする神経の調子が悪くなることがあります。
その他
薬剤アレルギーや、持病の悪化、高齢者の場合は認知症がでたり、肺炎・膀胱炎等を発症したり、床ずれが生じたりすることがあります。

合併症をもっと詳しくみる

標準的な入院スケジュール

当院では治療や検査を進める標準的なスケジュールを、あらかじめ作成しています。スケジュールに沿った治療、検査を行うことで、治療内容や安全性を一定に保つことができます。(緊急入院や合併症のある場合などは、個別にスケジュールを立てることがあります。)

入院スケジュール

  • 腰椎固定術・腰椎すべり症/腰椎圧迫骨折

このうち、「腰椎固定術・腰椎すべり症」のスケジュール表を載せました。

腰椎固定術・腰椎すべり症



  • 掲載されている「入院スケジュール」等は、平成29年9月30日現在のものです。内容は変更となる可能性があります。

合併症の詳細

脊柱管狭窄を生じている脊椎は既に変形しており、現在の医学ではどんな方法でも元の健常な状態に戻ることはありません。脊椎固定術は、神経を圧迫している原因を取り除くことが目的です。脊椎が変形していることによる腰痛が手術後または将来に再び出ることもあり、再度治療や手術が必要になる場合もあります。また、手術した部位以外でも、今後脊柱管狭窄になる可能性もあります。

(下記は日本整形外科学会が2001年に調査した結果を参考にしています)

再手術<5%>

  • 手術した部位とは別の部位で新たに狭窄を生じる可能性もあります。
  • 手術した部位の内部に出血があり神経を圧迫して、神経が麻痺した場合には緊急で再手術を行う場合があります。

神経合併症〈1.7%〉

神経に対する操作により、術前にはなかった神経に関する症状が出現する可能性があります。

  • 例えば、下肢のしびれや排尿・排便のコントロールがうまくいかない症状です。
  • 排尿と排便の機能をコントロールする神経も脊柱管を通っているからです。
  • このような症状は一時的な場合がほとんどですが、永続してしまうこともあります。

硬膜損傷/髄液漏〈1.4%〉

硬膜という神経を包んでいる膜を損傷し、内部の髄液が漏出する可能性があります。このことにより患者さんに症状が出現する頻度は約1割程度で、その場合は頭痛、吐き気立ちくらみなどの症状が出ます。1週間程度でその症状は治まりますが、硬膜の損傷部から少量の髄液が出続ける可能性がわずかにあり、そのような場合は損傷部をふさぐ手術が必要になります(全手術患者さんの0.5%以下)。

手術部感染症〈0.9%〉

手術部位が感染(化膿)する可能性があります。その場合は抗菌剤を予定より長く使ったり、創部の処置が長引いたりします。

呼吸器(肺などの呼吸に関係した器官)合併症〈0.4%〉

消化器合併症〈0.4%〉

静脈血栓症〈0.1%〉

大きな血栓が肺動脈などに詰まった場合は生命の危険があります。生命の危険を来たすほどの血栓症は0.1%以下であると考えられます。

体位による合併症〈0.1%〉

手術中同じ体位をとっていることによる神経麻痺、床ずれなどが起こる可能性があります。

輸血に伴う合併症〈0.1%〉

血管損傷〈0.1%〉

  • その他、手術中にうつ伏せになっているために眼球を圧迫して、失明したという報告もありますが、きわめて低い頻度(0.1%よりもかなり低い頻度)であると考えられます。

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