社会医療法人財団慈泉会
相澤病院
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がん集学治療センター ガンマナイフセンター

頭を切らずに脳病変を治療する
ガンマナイフ パーフェクション

脳にある病変を、メスで切り取るかのように治療するガンマナイフ。しかし、外科手術のように開頭することはありません。放射線の一種であるガンマ線を多方向から病巣に向かって照射し、病変に強いダメージを与えて徐々に凝固・壊死させます。しかも、周囲にある正常組織への被曝は最小限度に抑える。これが、ガンマナイフの特徴である「体にやさしい治療」です。
また、脳にできる病巣は常に1つとは限りません。特に転移性脳腫瘍の場合、多発性に病変が見つかることがあります。もしも病巣が複数であったとしても、ガンマナイフなら一度に治療することが可能です。
1968年にスウェーデンで開発され、現在では全世界で毎年50,000人以上もの方が治療を受けています。相澤病院では2000年から治療を開始し、2013年には最新機種ガンマナイフ パーフェクションへと更新しました。経験豊富な相澤病院では、体にやさしく最適な治療プランをご提案します。

ガンマナイフによる三叉神経痛治療

ガンマナイフによる「薬物療法による疼痛管理が困難な三叉神経痛治療」が保険適用になりました。
薬による症状の改善が困難な場合や、高齢、医学上の理由から外科的治療ができない場合でも、
ガンマナイフによる治療が保険診療にてできるようになりました。
詳細につきまして、「三叉神経痛.COM」のサイトを参照ください。

医師

四方 聖二 よも

がん集学治療センター
放射線治療部門
ガンマナイフセンター
センター長

 

  • 平成9年 信州大学医学部卒
  • 日本脳神経外科学会脳神経外科専門医
  • 日本がん治療認定医機構がん治療認定医
  • 医学博士(東京女子医科大学)
  • フランス保健省
    Attestation Formation Specialisee Approfondie
    (A.F.S.A.)修了
  • 業績はこちら>>

体にやさしい治療「ガンマナイフ」の原理と構造

ガンマナイフは、電離放射線の一種であるガンマ線を病巣に向けて、多方向から高い精度で高線量照射する放射線治療装置です。病巣にはたくさんの放射線が集中するので、病巣の細胞に強いダメージが加わり、徐々に凝固・壊死します。この時、皮膚・骨・正常組織を通過するエネルギーは非常に弱いため、術後に皮膚炎・骨髄機能抑制を起こすことはまずありません。
開頭手術をすることなく、脳内病変もしくは機能的脳疾患の治療を可能としている放射線治療の一つです。
ガンマナイフは非侵襲的治療に特化して設計されているため、ピンポイント照射の正確性、高い効率性、そして優れた治療効果を提供できます。

革新的な進化を遂げたガンマナイフ パーフェクション

ガンマナイフ パーフェクションでは、従来と全く異なる構造を採用

ガンマナイフ パーフェクションでは、192個の放射性同位体コバルト60が円錐状に配列されており、それぞれからガンマ線を常時放出しています。192本のガンマ線は、中心部(1ヶ所)に集中するように設計されていて、1本1本のガンマ線が弱くても、それらが集中する中心部ではエネルギーが非常に高くなります。この中心部に病変が位置するよう頭部を正確に移動させ、周囲にある正常組織への被曝を最小限度に抑えつつ、病変にのみ高い放射線エネルギーを与えます。機械的精度はきわめて高く、その物理的誤差はシステム全体で0.5 mm以下と保証されています。
多発性病変や頭蓋の左右に偏った病変の治療を行う場合、これまでは治療中に装置の調整が必要であったため、多くの治療時間が必要でした。しかし、ガンマナイフ パーフェクションでは、従来と全く異なる構造が採用され、治療時間を大幅に短縮できるようになりました。

ガンマプラン(多発性転移性脳腫瘍の照射計画の一例)

腫瘍と周囲の神経の位置関係を立体的に把握することが可能。

治療装置内部の頭部可動領域比較

ガンマナイフパーフェクション(右)は、従来機(左)より内部が拡大され、頭蓋内すべての領域をカバーできる。

コバルト線源自体が可動し、サイズの異なるコリメータ径を組み合わせて照射することが可能となり、1つの照射焦点だけでも、6万通り以上の形状パターンがあります。コリメータの直径は4mm、8mm、16mmの3種類で、これらは「しぼり」の働きをします。病巣の大きさにあわせたコリメータを選択します。小さな病変に対しては、4mmや8mmを、大きい病変には8mmや16mmのコリメータを使用するといった具合です。実際には、これらのコリメータを多様に組み合わせて、病巣の形状にフィットするよう、正確な線量計画を作成します。
また、機能的に重要な部位を通過するビームは選択的に遮蔽することで、より安全な治療を行うことができます。
照射計画は専用のコンピューターソフト「ガンマプラン」を用いて行います。リアルタイムに画像の再構成や3Dイメージが作成可能で、自由度が高く綿密な照射計画が作成できます。特に照射計画自動作成機能「インバースプラン」は画期的です。これまで熟練した治療医が時間をかけて作成していた照射計画と同等、もしくはそれ以上のものを高度な演算処理によって短時間で作成可能です。

治療装置内部の頭部可動領域は約3倍に拡大し、これまで治療困難であった病変も問題なく治療できるようになりました。実際の照射はロボットによりフルオートメーション化され、開始から終了までノンストップで治療でき、患者さんの快適性は格段に向上しています。 治療時だけでなく治療後の効果判定時にもガンマプランを利用することで、病巣がどのくらい縮小したか定量的に把握することができ、より綿密な治療後のフォローが行えます。

ガンマナイフの特徴

  • 開頭手術が困難な脳深部の病変や、手術後に重篤な神経学的後遺症を生ずる可能性の高い運動野や言語野などの部位にある病変の治療が可能。

  • 全身麻酔の必要がないので、高齢者や全身状態が悪く開頭手術ができない方にも適応可能。

  • 多量の出血や創感染などの合併症の危険性が非常に低い。

  • 1回の治療で、複数の病巣を安全かつ効率的に照射することが可能。

  • 治療は通常、短期入院もしくは日帰り。他の治療方法に比べて入院期間や治療期間が短い。

  • 病変の大きさ(通常径30mm以下がよい適応)など、時に治療適応に制限がありますが、相澤病院では様々な治療法を取り揃えており、その他の治療法も選択できます。

  • 放射線治療ですから、治療直後に病変が消失あるいは縮小するわけではなく、治療効果が現れるまで時間がかかります。定期的な検診により、治療効果の追跡を行います。

実績

年間新規治療患者数

脳転移 その他
2013年 125 74
2014年 138 86
2015年 125 96
2016年 128 108
2017年 135 90

年間総治療回数

脳転移 その他
2013年 173 80
2014年 184 96
2015年 183 106
2016年 179 120
2017年 200 105

実際の治療例

■弧発性転移性脳腫瘍

  1. ガンマナイフ治療時

  2. 治療後1年

■多発性転移性脳腫瘍

  1. ガンマナイフ治療時

  2. 治療後2ヶ月

■髄膜腫症

  1. ガンマナイフ治療時

  2. 治療後2年

■聴神経腫瘍

  1. ガンマナイフ治療時

  2. 治療後2年

■脳動静脈奇形

  1. ガンマナイフ治療時

  2. 治療後3年

治療の流れ

治療は、入院(1泊2日もしくは2泊3日)と外来通院があり、お一人お一人の疾患や症状などに合わせて決定します。

①治療適応の判断と決定

主病変や、年齢、基礎疾患、神経学的所見、画像所見などを多角的に検討し、ガンマナイフの適応について専門医が判断します。

治療適応あり 治療日はご都合に合わせて決めます。
転移性腫瘍などは早期治療のため、外来受診の翌日に治療を行うことがあります。
治療適応外 他の選択できる治療法をご提示、ご説明します。
判断が難しい場合 脳神経外科や放射線腫瘍科などの専門医とカンファレンスをし、適応判断をします。

②治療前検査・問診

詳しく病歴をお伺いし、検査を行います。

■血液検査
検査に造影剤を使用するため、腎機能や肝機能に問題がないか確認します。
■胸部レントゲン検査
呼吸器疾患を有している方に必要な検査です。
■頭部レントゲン検査
開頭手術を既に受けられている方の場合に、開頭部位を避けてフレームを固定(ピン刺入)するために検査をします。

③フレームの装着

頭部にフレームを装着します。所要時間は、およそ20分です。
フレーム固定用のピン刺入部周囲の消毒を行った後、局所麻酔薬の注射を4カ所に行います。
麻酔薬が十分浸透するようにマッサージしながら数分待ち、病変に応じてフレームを配置し、4本のピンで頭蓋骨表面に固定します。

④定位画像検査

フレームを装着したまま、CT、MRI、脳血管撮影の検査をします。
検査の所要時間は、CTがおよそ5分、MRIがおよそ30分、脳血管撮影(動静脈奇形の場合)も30分程度です。

⑤治療計画の作成

得られた詳細な画像情報を基に治療計画を作成します。所要時間はおおよそ1時間です。
治療計画は病変部に必要十分な照射を、かつ周辺にある正常組織への被爆を最小限に抑えるように作成します。

⑥治療(照射)

治療室のカウチ上で横になり、血圧や酸素飽和度モニターをつけて、ガンマナイフの本体と頭部フレームを固定します。治療カウチが治療機器本体内に入って行き、治療が開始されます。
治療はノンストップで行われ、1ヶ所目の治療が終わると、2ヶ所目の治療へと自動的に進みます。
治療に要する時間は疾患、形状や大きさ、治療箇所の数によって異なりますが、通常は1〜3時間ほど、単発性の小病変であればおよそ20分程度です。
照射中の痛み、熱、音はありません。静かにBGMが流れているだけです。

⑦フレームの取り外し

フレームを外し、頭部に包帯を巻きます。翌日にはご自身でお取りいただけます。
ピン刺入部は速やかにふさがり、創感染や美容上問題になることはほとんどありません。

⑧定期受診

治療後の日常生活に制限はなく、入浴も通常通り可能です。
通常の手術では治療の結果が早期に判断できますが、ガンマナイフは治療効果の判定に数ヶ月から数年を要します。そこで、定期的に検査を行い、専門医の診断を受けていただく必要があります。紹介元の病院でフォローを継続されている患者さんも、定期的に相澤病院で受診していただくことをお勧めします。

治療にかかる費用

適応疾患のほとんどは公的健康保険が適用されます。
治療費の他に、入院費や薬の費用などを加えた総額は次のようになります。(概算)

3割負担の場合 180,000~190,000円
1割負担の場合 44,400~50,000円

お問い合わせ・ご予約

がん集学治療センター 放射線治療部門
ガンマナイフセンター Tel.0263-33-8722 FAX.0263-33-8742

※治療は予約制となっています。
※遠方にお住まいで来院が困難な方も、お気軽にご相談ください。

■外来担当表

 
午前 --- 四方 --- 四方 --- ---
午後 --- 四方 四方 四方 四方 ---