社会医療法人財団 慈泉会 年報 Vol. 16
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巻頭言慈泉会の2011年度において、まず特筆すべき事は日本医療機能評価機構による付加機能評価(救急医療評価;地域における3次救急医療もしくはそれに準ずる救急医療を担うことを役割としている病院)として5月6日に認定を受けたことである。2005年4月に救命救急センターの指定を受けて以来、ER型救命救急センターとして職員が一丸となって様々な障壁を乗り越えて地域医療に尽力してきた苦労が漸く報いられたとの感慨は一入のものがある。このように、これまでの努力が漸く実ったことが多数ある一方で、2011年は慈泉会が更なる発展と将来のあるべき姿を目指しての第一歩を大きく踏み出した年でもあった。一つは慈泉会本部の建物を新築し、E棟を改築したことに呼応して慈泉会組織を本部と4事業部制に改変したことである。これにより、これからの経営環境の変化に柔軟に対応できる組織体制を確立すると共にコンプライアンス室を置き、慈泉会が経営の社会的責任を確実に果たし、より一層の社会的信用と信頼を勝ち得るための組織行動を起こした。二つめは、JCI認定取得を目指してプロジェクトを立ち上げ、模擬審査を受診したことである。病院視点ではなく患者視点で組織的・論理的・効率的に医療の質を高め安全を堅持するために病院は如何に行動すべきかを学び、これまでに病院が行ってきたことの抜本的見直しを行うとともに、継続的な質向上を実践する仕組みを構築している。三番目には、トモセラピーをアップグレードして多様な放射線治療を可能にしたことと陽子線治療センターの新築工事が始まったことである。これにより他病院がうらやむような各種の放射線治療機器が当院には揃うことになり、がん集学治療センターと協働することにより長野県ばかりでなく周辺地域も巻き込んだ放射線治療センターとして活躍できる下準備ができた。もう一つとして、サービス付き高齢者等住宅による住居サービスの開始が上げられる。今後の少子高齢化社会においては高齢者が安心して安全に暮らせる住居の確保は必須であり、質の高い医療・介護サービスが提供できる慈泉会はその必要十分条件を備えている。街造りの一環として取り組んだこの事業は、今後の拡充・拡大が期待される。その他、ここに書ききれない程の事業を行ったが、本年は明るい将来へ向かう足がかりが築けた1年であったと思っている。今後はこの上に何をどのように築くのか!来年以降は、慈泉会の真の実力が問われる事になろう。社会医療法人財団慈泉会理事長相澤孝夫―1―

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