社会医療法人財団 慈泉会 年報 Vol. 16
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整形外科1.概要・スタッフ構成整形外科では四肢、体幹の外傷治療および変性疾患に対する治療を行っている。救命救急センターからの外傷患者さんが多く、手術症例の70%は外傷に対するものである。これに加え手根管症候群、肘部管症候群などの上肢の外科領域、人工股関節/人工膝関節置換などの下肢関節外科領域、腰椎椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症などの脊椎外科領域の手術加療が主に行われている。2011年度の手術件数は1205件と前年度を約90件上回った。2010年10月より人工股関節置換術、人工膝関節置換術が定期的に行われるようになったことが手術症例増加につながっている。高齢者の大腿骨近位部骨折に対する治療は2011年では343例を数え、4年続けて300例を越えている。ADL低下の原因となる本骨折に対しては積極的に手術加療を行い、ADL訓練を中心としたリハビリテーションを進めている。この結果、大腿骨近位部骨折の在院日数は約21日となり、約40%の方が回復期病棟への転院、60%の方が自宅へ戻る転帰となっている。この在宅復帰率は全国平均と比較して非常に高くなっている。整形外科スタッフは前述のとおり、上肢、下肢、脊椎の専門医がそろった中で研修医を含め8人で診療を行った。各部位の専門医がいることで、外傷から変性疾患まで一貫した治療体制を整えることが可能となった。2.今年度の取り組みと成果整形外科では治療する部位が多岐にわたるため、医師8名という人数では部位別にチームを組むといったことが困難であった。これに対し、各医長が専門分野を定めてその傷病患者さんの主治医となり、担当医が主とした治療を行うという形態をとることとした。固定されたチーム制ではないが、一人の患者さんに対し常に複数の医師が対応するという体制が整った。これによって前年度に比較し、在院日数は18.7日が15.7日と短縮する結果となり、またより安全な加療を提供することが可能となった。3.学術・研修学会発表北原淳山崎宏小平博之清野繁宏「InterTANを用いて治療した大腿骨天使部骨折の治療成績術後整復位とSliding量の関係」第37回日本骨折治療学会2011.7.1-2011.7.2清野繁宏「脛骨金異端骨折に脛骨骨幹部骨折が合併した症例に対して、膝蓋骨上アプローチで髄内釘固定を行った2例」第37回日本骨折治療学会2011.7.1-2011.7.2清野繁宏「若年者の大腿骨頸部内即骨折に対する骨接合術の治療成績」第37回日本骨折治療学会2011.7.1-2011.7.2松葉友幸山崎宏「小児上腕骨外側顆骨折の治療成績と合併症の検討」第24回日本肘関節学会学術集会小林勇矢山崎宏「高齢者の橈骨遠位端関節内骨折における術後回復の特徴」活動報告―128―

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