社会医療法人財団 慈泉会 年報 Vol. 15
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がん集学治療センター●化学療法科●化学療法科1.概要・スタッフ構成化学療法科はがんに対する治療法(外科的切除、放射線治療、緩和医療など)の中で抗がん剤や分子標的治療薬、ホルモン剤を用いた化学療法を担当しており、がん集学治療センターの開設とともに平成19年10月に発足しました。スタッフは現在一名(日本臨床腫瘍学会暫定指導医、日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医、日本がん治療認定医機構暫定教育医、日本がん治療認定医機構認定医)で、さまざまながんの化学療法を担当しています。診療においてはがん集学治療センターの緩和ケア科、放射線治療科、外科、内科などと綿密に連携をとりながら集学的治療を行っています。化学療法の開始にあたっては現在の病状を説明したうえで、考えられる治療方法、それぞれの治療法において期待される効果と予測される有害事象、化学療法をお勧めする理由、化学療法施行中の注意点などを記した説明書をもちいて十分な説明と同意(インフォームドコンセント)をおこなったうえで治療選択をしていただいています。化学療法については標準治療の概念のもと、月一回開かれる�がん診療ガイドライン及び治療薬剤に関する検討会議�においてすべてのレジメにつき討議を行い、登録制の院内統一レジメを作成しました。このことにより院内でどの医師が担当しても同じ治療法を行うことが可能となりました。また投与方法のばらつきによる抗腫瘍薬や、副作用対策のための治療薬の変動を防ぐためレジメごとにクリニカルパスを作成し、治療をおこなっています。2.今年度の取り組みと成果生命予後の限られた進行再発がんの治療においては、よりQOLを重視した治療が必要であるとの考えが広まり、多くのがん化学療法は外来にておこなっています。月〜金の週5日外来化学療法を行なっております。平成22年度はがん集学治療センターとして2,938件(平成21年度2,767件;106.1%)の外来化学療法を施行しました。化学療法科外来診察数は3,830件(平成21年度3,499件;109.5%)でした。がん集学治療センターでは外来化学療法を行う全症例に対して、前日に化学療法科医師、緩和ケア科医師、放射線治療科医師、薬剤師、看護師、クリニカルリサーチコーディネーター、事務員によるカンファレンスを開き、病状、治療方針、療養生活における問題点などを全員で確認し治療方針につき検討しています。この症例カンファレンスはセンター開設時より一日も欠かしたことはありません。センター開設時は化学療法の多くは午前中に終わりましたが、症例の増加と長時間レジメの増加により化学療法ベッドを2回転あるいは3回転使用することもあります。がんの治療は日進月歩であり、患者さんによりよい治療を提供するため様々な新規治療の開発、臨床検査が行われています。化学療法科でも患者さんの協力のもと国内の様々な臨床試験に参加しよりよい治療を探るための努力をしています(詳細はがん集学治療センター事務部臨床研究管理課を参照)。3.学術・研修学会発表第48回日本癌治療学会学術集会(H22.10.28-10.30)「市中病院におけるオールインワンがん集学治療センターの現状と課題」相澤病院―73―

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