社会医療法人財団 慈泉会 年報 Vol. 15
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脳卒中OT部門1.概要・スタッフ構成脳卒中作業療法部門は、リハビリテーション科・脳神経外科・神経内科に入院、または通院されている脳卒中・頭部外傷・パーキンソン病などの神経難病や廃用症候群の患者さんを対象に作業療法を提供しています。具体的には、麻痺のある上肢や手指の機能回復や日常生活動作能力の再獲得、また高次脳機能障害の改善を目的とした認知リハビリテーションを支援しています。スタッフは常勤作業療法士18名で構成されており、完全担当制でなく担当制を残したチーム制(1チーム8名構成・全2チーム)を導入しています。チーム内において、チームスタッフの担当患者さんの状況を毎日共有し、必要な検査や支援などを多角的な視点で協議した上で実施しています。また2010年12月より、SCU専任作業療法士を1名配置し、SCUでの超急性期の脳卒中患者さんに対する専門的支援を行なうとともに、患者さんの情報を他職種と共有し早期退院を支援するための連携の窓口としての役割を果たしています。2.今年度の取り組みと成果(1)新規の取り組み①NEURO-15脳卒中による上肢・手指機能の麻痺は、日常生活の自立度の向上の阻害因子であり、満足度を大きく左右する機能障害の1つです。平成22年8月より慈恵会医科大学リハビリテーション医学講座の安保雅博教授との共同研究で反復経頭蓋的磁気刺激と集中的な作業療法を組み合わせた治療法NEURO-15(NovElInterventionUsingRepetitiveTMSandIntensiveOccupationalTherapy−15日間)を開始しました。平成22年度は46例の患者さんに対して上記の治療を提供し、機能の改善や満足度の向上を認めています。②ミニデー課題の導入未来に行なう行為の記憶である展望記憶の障害は、日々の生活で最もありふれた記憶の誤りとして報告されています。また展望記憶課題を用いた記憶訓練は学習が可能であり、日常生活へ訓練の効果が認められるとの報告もあることから、展望記憶課題であるミニデー課題(南雲、2003)を導入しました。現時点では個々の症例毎の効果検証に留まっていますが、今後はミニデー課題の効果について検討を進めたいと考えています。相澤病院―171―

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