社会医療法人財団 慈泉会 年報 Vol. 15
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●心臓血管外科●心臓血管外科1.概要・スタッフ構成当院、心臓血管外科は、2002年、藤松利浩先生により開設されました。2010年7月、北海道帯広の北斗病院に転勤されたのに伴い、心臓血管外科が新体制に移行し(統括医長:恒元秀夫、医長:山浦一宏)、心臓病、大動脈センター、循環器科と綿密は連携を行ない、循環器診療を行なっています。当院に赴任の前には、松本協立病院で心臓血管外科診療を行なっておりましたが、当院に赴任以降、更に、地域医療に積極的に迅速、安全な医療提供を行なっていきたいと考えています。当科の診療の基本方針は、患者さんの病状、生活背景、日常生活の状態を総合的に評価し、低侵襲、安全、確実な治療を行なうことであります。その為、患者さんごとに、手術適応、術前評価、術式の選択など、循環器内科と合同で、カンファレンスを行ない、また、看護師、臨床工学師、理学療法士、作業療法士などのリハビリスタッフと患者情報を共有し、グループ診療を心掛けています。心臓血管外科疾患には、当然ではありますが、解離性大動脈瘤や動脈瘤破裂などの緊急手術疾患もありますが、当院ERと連携し、緊急症例に対しても迅速に対応できる体制作りを更に進めていきたいと思います。手術に関しては、無輸血手術の推進、低侵襲手術の提供を基本とし、術前、自己血採血への取り組み、また、人工心肺を使用しない、心拍動下冠動脈バイパス術を冠動脈バイパス術の基本術式とし、弁膜症に対して、年齢に応じた人工弁の選択(器械弁または生体弁)、自己弁を温存した僧帽弁形成術を僧帽弁閉鎖不全症に対して第一選択としています。最近、急速に普及している、動脈瘤に対するステントグラフトにも昨年より定期的に導入を行ない、症例数が増加している状況です。今後、更に小さな創部で手術を行なう小切開手術の導入を行なう予定としています。2.今年度の取り組みと成果2010年度は、新体制に移行したこともあり、安全第一を念頭に治療を行なってきました。新たに、従来、腹部大動脈瘤に不定期に行なっていたステントグラフト挿入術を定期的に行なう体制を整え、また、冠動脈疾患に対して、人工心肺を使用しない心拍動下冠動脈バイパス術を第一選択とし、術前血行動態の不良な症例、極端な左室機能低下症例を除くほぼ全例に対して心拍動下冠動脈バイパス術を施行しました。手術実績(2010年1月〜12月)弁膜疾患大動脈弁置換術5例大動脈弁置換術+冠動脈バイパス術5例僧帽弁置換術1例僧帽弁置換術+冠動脈バイパス術1例僧帽弁形成術2例僧帽弁形成術+冠動脈バイパス術3例大動脈弁置換術+僧帽弁置換術1例大動脈弁置換術+僧帽弁形成術1例大動脈弁置換術+僧帽弁形成術+冠動脈バイパス術2例僧帽弁置換術+三尖弁形成術3例僧帽弁形成術+三尖弁形成術2例相澤病院―115―

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